20世紀の最も殺戮的な力は、戦争か政府か?

11.01.2019.

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​World Tribune Life / December 24, 2017

By ウォルター・E・ウィリアムズ

この疑問の前に、まず統計を幾つか見てみよう。

20世紀は人類にとって最も残酷な時代だった。第一次世界大戦中に約1600万人が命を落とし、第二次世界大戦中には約6000万人が死亡した。20世紀に起きた戦争により、推定7100万から1億1600万人の命が奪われた。

Celebration in the USSR on the occasion of Stalin’s 70th birthday, Dec. 21, 1949. From left, Mao Zedong, Walter Ulbricht, Stalin, Nikita Khrushchev.

戦死者の数はと言えば、自国の政府の手により命を失った人々に比べると、その数ははるかに少ないことがわかっている。ハワイ大学の故ルドルフ・J・ランメル教授は、彼の著書「政府による死:1900年以降の集団殺戮と大量虐殺」の中でこの悲劇を記した。

1949年から1987年まで、政府の手で7600万人の命が奪われた、中華人民共和国がリストのトップに立っており、1917年から1987年まで、6200万人の命を奪ったソビエト連邦が次に続く。1933年から1945年の間にはアドルフ・ヒトラーのナチス政権によって2100万人が殺戮された。その後、中国国民党、日本、トルコ、ベトナム、メキシコなど、小さい規模での政府による殺戮が存在した。ランメルの研究によると、20世紀には2億6200万人の人々の命が、自国の政府の手により失われた。

ヒトラーの残虐行為は広く認識され、公表され、糾弾されている。第二次世界大戦の”戦勝国”の, 糾弾には、非ナチス化と、ホロコーストの犯罪者を裁判にかけ、長い判決と処刑を通して罰することも含まれていた。日本の犯罪者を罰するためにも同様の措置が取られた。

それでは、人類史上最大の殺人者、ソ連のジョセフ・スターリンと中国の毛沢東はどうだったであろうか? 一部の左翼たちは、これら共産主義者たちを英雄と見なした。1953年にナショナル・ガーディアン紙に執筆したW.E.B. Du Boisは、「スターリンは偉大な人物で、20世紀においては誰も彼の水準に達した者は殆どいない」と述べた。「彼の偉大さの最たる証拠は、彼が普通の人間の事情を良く理解し、それを自らの問題として感じ、その運命に従ったということだ。」ウォルター・デュランティはスターリンを「最も偉大な生きた政治家」、そして「静かで控えめな男」と呼んだ。そしてヒトラーとファシストのベニート・ムッソリーニにを賞賛する左翼さえいた。ヒトラーが1933年1月に政権を握ったとき、ジョージ・バーナード・ショーは彼を「非常に注目に値する人、非常に有能な人物」と表現した。フランクリン・ルーズベルト大統領はファシストのムッソリーニを「賞賛に値する人物」と呼び、彼が成し遂げたことに対し深く感銘を受けた。

1972年、ジョン・ケネス・ガルブレイスは中国共産党を訪問し、毛沢東と中国の経済システムを称賛した。ジミー・カーター大統領の中国専門家であったミシェル・オクセンバーグは、「アメリカは、急進的で、もっと革命的な変化が機関と価値を根本的に変えるまでは、衰退する運命にある」と不満を述べた。彼は中国から「アイデアと解決策を借りる」よう促した。ハーバード大学のジョン・K・フェアバンク教授は、アメリカは文化大革命から多くのことを学ぶことができると考え、「今日のアメリカ人は、中国の集団的生活の中に、隣人に対する個人の道徳的要素を、私たち全員への教訓として見い出だせるかもしれない」と述べた。中国の文化大革命で推定200万人が死亡した。より近年の、虐殺の暴君に対する賞賛は、「私の尊敬する政治哲学者二人は、毛沢東とマザーテレサである。」と述べた。2009年にバラク・オバマ大統領のコミュニケーション・ディレクターであったアニタ・ダンから上がった。

1960年代の大学キャンパス・デモンストレーションを思い起こして頂きたい、多くの場合、彼らの教授に同行されたキャンパス過激派学生達は、毛沢東を賛美し、毛沢東の小さなレッドブックを振りかざしながら行進していた。それが今日の大学キャンパスの猥雑の一因を説明できるかもしれない。それらのキャンパスの過激派学生が、今日、私たちの若者達を私たち我々の大学の終身雇用教授や理事であり、幼稚園から高校の教師や学校長となり若者たちを教化している。

ここで質問をしたい。それでは、なぜ左翼は共産主義にソフトなのか?左翼が共産主義者、世界で最も恐ろしい殺人者たちを許容する理由は、彼らが共産主義の主要な目標である、即ち個人の自由を制限することに共感するからだ。

米国では、政府が規制と税制を通じ、我々の生活をコントロールすることを求めている。残念ながら、民主党と共和党のどちらが政治権力を持っているかはそれ程重要ではない。政府によるより強力な統制への動きは衰えていない。ただ民主党が政権を担っているので、それはより速いペースで起こっているだけにすぎない。

ウォルターE.ウィリアムズは、ジョージメイソン大学の経済学の教授である。

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