ブロックチェーンブーム:特許入札で支配を目論む中国

12.18.2019.

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FPI / By Geo-strategy.com / December 10, 2019

ブロックチェーン技術が暗号通貨を超えて発展するにつれて、共産主義中国は、関連技術のアプリケーションを支配するために迅速に動いている。

東京に拠点を置く調査会社アスタミューゼ(Astamuse)によると、米国、中国、日本、韓国、ドイツは2014年までの6年間で、毎年約100から200のブロックチェーン関連の特許出願を受け付けた。

Chinese companies are aggressively applying for blockchain patents as the technology spreads from cryptocurrencies to logistics and financial services. / Reuters

ただし、中国が先導してこの数年間出願が急増している。

2009年から2018年の間に「中国人プレーヤーは約7,600件の申請を提出した」が、これはアメリカ人出願者の約3倍であり、5カ国合計の60%以上を占めている、と日経アジア・レビュー(Nikkei Asian Review)は先月下旬に報告した。

インターナショナル・データ・コーポレーション(International Data Corporation)によると、ブロックチェーンソリューションの世界市場は、2023年に159億ドル近くに達し、2019年の約6倍に達する見込みである。支出の約30%が金融部門に、20%以上が製造業になり、ブロックチェーンによる運用の効率化が期待されている。

特許を持っていないプレーヤーは、「手数料の形でビジネスの障壁に直面する可能性がある」とコーノ・ヒデト(Hideto Kono)弁理士は語る。また、相手に提供出来る専有技術を保持していないと、特許の相互使用(cross-licensing)の機会を逃す可能性もある。

中国は2016年にそのような出願で米国を追い抜いた。

韓国人は同時期に約1,150件の申請書を提出したが、日本人が提出した出願数は約380であった。

512件の出願をした中国の電子商取引最大手企業アリババグループホールディング(Alibaba Group Holding)は、イノグラフィー(Innography)のデータに基づいて日本のNGBがまとめた、企業による出願のランキングで1位になった。その次に英国を拠点とするnChainが468件、IBMが248件と続いた。

「インターネット以来最大の発明としてもてはやされているブロックチェーンは、不正開封防止形式でデータを保存することを可能にすることによって、ビットコインのような暗号通貨の背後にあるビルディングブロック(構成要素)として最初に登場した。企業はその後、この技術をさまざまな分野に適用している」と日経アジア・レビュー(Nikkei Asian Review)のアナリストは述べている。

アリババ(Alibaba)は、アリペイ(Alipay)の電子決済プラットフォームを強化するために、ブロックチェーン技術を積極的に活用している。また、製品が生産ラインから顧客のメールボックスに移動するときにブロックチェーンを使用して製品を追跡するため、偽造品をブロックしたり、香港とフィリピン間の送金サービスを行ったりすることができる。

ウォルマート(Walmart)は、この技術を利用して物流データを管理し、食品の安全性を改善する実験を行っている。一方、ホンダモーターは、BMWなどと提携して、駐車料金と高速道路料金を監視する中央管理システムを開発している。

4月にアマゾンウェブサービス(Amazon Web Services、AWS)は、ユーザーがブロックチェーンネットワークを設定および管理できるサービスの提供を開始した。セットアップに費用がかかるサーバーとシステム環境を提供することで、より多くの企業がこの技術を使用できるようになる、とAWSの代表者が述べている。

各国政府もブロックチェーンブームに参加しつつある、と日経アジア・レビュー(Nikkei Asian Review)のレポートは指摘している。

中国人民銀行(People’s Bank of China、PBOC)は暗号通貨研究所を設立し、特許取得に向けて新しい技術開発を目指している。PBOCとスウェーデンの中央銀行はどちらも、独自のデジタル通貨を準備している。

「しかし、技術的なハードルはまだたくさんある」と報告書は述べた。

たとえば、ブロックチェーンは分散化されているため、処理が遅く、大量のデータを処理するには適していない。

フェースブック(Facebook)のリブラ(Libra)暗号通貨に関する新しい規制の要請は、この分野に対する不透明感を増し加えており、一部では量子コンピュータの進歩がブロックチェーン技術の安全性を損なうのではないかとも懸念されている。