4ヶ月間のにらみ合い:遺書を書く香港の抗議者達

10月4日、52年ぶりに、香港の北京支配指導者は、抗議行動でマスクの着用を禁止することを含む英国植民地時代の非常事態法を発令した。

香港のキャリー・ラム最高行政官によるこの措置は、共産党当局によって身元を明らかにされることを避け、警察から一斉に発射される催涙ガス弾から身を守るためにマスクを着用するデモ参加者よって即刻反発の火蓋がきられた。

The ban on wearing masks at protests carries penalties of up to one year in prison. / YouTube

大規模な街頭抗議は6月9日に100万人の行進で始まり、天安門広場での流血の惨事が再び起きるような危険な兆候を誰もが心配するなかで、4ヶ月間続けて香港の路上や公共の場所を埋めた。

サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道によると、最前線の抗議者の中には、デモに参加したことや警察との戦いの経験を詳述し、遺書を書いている人もいる。ある抗議者はポスト紙に「もし遺書を書いていないなら、最前線にいるべきではない」と語った。

先月、中学校でのボイコットの期間中、15歳のPangという名の生徒がポスト紙に「私は眠れないし、食べられない、心は疲れている」と語った。

Pangの顔は、マスクで完全に覆われていて、肩、腕、すねを保護するパッドの付いた黒い服を着ていた。そして、彼は「革命」という言葉をエッチングした交通標識を使って作った盾を持っていたと報道した。

市民の集まりや違法な集会でのマスク着用禁止法令は、懲役1年までを含む罰則などを科せることができる。

ラムが発動した非常事態法は「10月4日にマスクの禁止が唯一の措置だったにもかかわらず、夜間外出禁止令、メディアの検閲、港湾とすべての交通機関をコントロールする権限を当局政府に与えた。」とウォールストリートジャーナルが報じた。

反対派は、非常事態執行権の使用は議会を無視して、そして香港の人々の自由をより大きく制限するようになるだろうと主張した。

「彼女がしたことは警戒すべきことで危険である。彼女は火に油を注いでいる」と民主党の元議長エミリー・ラウは言った。「パンドラの箱を一度開けたら、いったいこれはどこで終わるのだろうか?」

10月4日に非常事態措置を発表する時にラムは、「香港の現在とその未来を救う必要がある。この決定を下すのは容易なことではなかった。しかし、現状をみて、これは必要な措置であった。」と語った。

ラムによって発動された法令によると、50人以上が集まる市民集会、または30人以上のデモ行進でマスクを着用すると、12ヶ月までの懲役と3,000ドル以上の罰金が科される。そして、公共の場所で警察のマスクを外すようにとの要請を拒否した者は、約1,300ドルの罰金と6ヶ月までの懲役に受ける。この規則は、人の顔に塗るペンキを含む、あらゆる材料で作られたマスクに適用される。

香港警察と親北京団体は、10月1日の中国の国慶節の祝祭が過去50年において最悪な暴動の日になった後、香港当局者にマスクの禁止を呼びかけた。

「これは極めて厳しい弾圧の始まりかもしれない」と香港の活動家投資家デイヴィッド・ウェッブは彼のウェブサイトに書いた。「非常事態規制は、長期間の抑留を合法化し、ソーシャルメディアや通信アプリを含むインターネットの重要な部分を妨害するために利用される可能性がある。」と彼は言った。

10月4日のラムによる発表の直後、香港全土で激怒からストリートバトルに発展したと、ジャーナルは報じた。

「マスク禁止のニュースは金曜日の昼食時の、ほとんどがマスクを着用した街頭デモ隊を刺激し、ラム女史がメディアに話している政府本部に近い市内の街頭を占拠した。発表後、何千人もの人々が仕事着や普段着のままで『香港の人々、抵抗せよ』と唱えながら、市内の街頭に踊り出た。小売店、ジム、ショッピングモールは暴動が起こることを予想して閉め始めた」と報道した。

14歳の少年がユエンロン北部地区で警察に足を撃たれたと地元メディアが報じた。

「このすべての運動が始まったのは、香港人が同意しない法律のためである。そして今ラム女史は社会におけるこれらの意見の相違に応答するためにさらに厳しい法律を行使している」と、(同じ)ラムという名の公務員がジャーナルに語った。

ラムは、抗議者に屈して、5つの要求のうちの1つ、すなわち当初大規模なデモの火付け役になった法案を正式に撤回すると約束した。

しかし、それには抗議者達は感心しなかった。「5つの主要な要求は、1つも欠かせない」が、今では抗議側陣営の新しいスローガンになった。ラムは、警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施独自調査、逮捕されたデモ参加者に対する恩赦、市民活動を「暴動」とする見解の撤回、そして真の普遍的民主的選挙権の実現を含む残りの4つの要求を受け入れることを拒否した。

ケルビンという24歳のデモ参加者は次のようにポストに語った、「自分はデモのために家を出るたびに、本当に怖いし、非常に恐ろしく思う。逮捕された時に備えて、昨夜は夕食を充分に食べて、家族には2日間帰って来ないかもしれないと忠告して来た。」

ケルビンは「これが有意義な行動であるかどうかを判断するのは非常に難しい。でも、これを自分はし続けると思う。このことが本当に香港に変化をもたらすなら、自分は10年間刑務所に入れらても良い。」と付け加えた。

最近大学を卒業したヴィンセント・ローは、平和的な市民デモに参加したことがあるだけだが、ケルビンの話に同意した。

「人々は、次の戦いのためにエネルギーを節約すべきだと言ってきました。しかし、あなたは将来これよりも良いチャンスがあることを保証することができますか?」と、彼はポストに話した。

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