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なぜ弾劾なのか? それは、トランプが「ポストモダン・プログレシブ世界」全てと戦争しているからだ

民主党の事実上のリーダー、アレクサンドラ・オカシオ・コルテス下院議員は、民主党がドナルド・トランプ大統領を弾劾しなかったことは「国家的スキャンダル」だと述べた。その直後、ナンシー・ペロシ下院議長は自己の態度をすこし和らげながらも、「全く新しい捜査」が間じかに近づいているとけん制した。 このニュースが刻々と徐々に崩れつつあるなか、ペロシは、トランプが7月25日にウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領との電話の中で不正な行動をしたと主張した内部告発者が議会で答弁すことを許可し、内部告発者の訴状をすべて国会に提供しなければならないと述べた。 トランプは”「本当のニュース」は「スリーピー・ジョー・バイデン」が「ウクライナに大金を与えないという脅しで、息子の会社の捜査に断固たる姿勢の検察官を解雇させたことなのだ。」と述べた。 歴史家でコラムニストのビクター・デイビス・ハンソンは、トランプ発狂シンドロームの本当の理由は、トランプが、エリートと呼ばれるポストモダン・プログレシブ世界に対して政治的、社会的、経済的、文化的面において多面的に抵抗していることにあると述べた。 トランプは、「プログレシブ文化に対して19世紀のドイツ人がかつてkulturkampf (文化闘争)と呼んだものに類似する大きな規模でノンストップで包括的戦争を行っている」のだとハンソンは言う。 その結果、ジョージ・W・ブッシュ元大統領に向けられた左翼からの憎悪に比較ならないほどの憎悪が現在トランプに向けられている。在任期間の大半、トランプ、家族、友人、そしてビジネスは、調査され、徹底的に探査され絶えず攻撃にさらされてきた。 2016年と2017年初め、バラク・オバマ大統領によって任命されたFBI、CIA、司法省当局者はトランプキャンペーンを破壊し、大統領権力移行期間の活動を妨害し、最終的にはトランプ大統領が職に就くことを未然に防ごうとした。今、連邦議会民主党は2020年の選挙の前にトランプを弾劾することを約束している、とハンソンは述べた。 確かに、トランプの国境閉鎖のアジェンダ、中国による半世紀の重商主義を覆すための関税措置、任意的な海外軍事介入を撤回などは、民主党と体制派共和党の両方の感情を害している。 「批評をさらに悪化させたのは、トランプの経済が新しい21世紀にはかつてないほど好景気をもたらしているからである。すなわち記録的な低失業率、記録的な数のアメリカ人の雇用率、労働者賃金と家計収入の増加、低金利、低インフレ、安定したGDP成長率と強い株式市場などである。」 ハンソンは続けて、「現代のエリートは次第にナショナリズムと愛国主義は時代遅れで、国境は19世紀の遺物だと見なしている」と述べた。 米国憲法ではなく、欧州連合が国家を運営するためにむしろ望ましいモデルと見なされている。国境を越えた組織や世界的組織は、米国政府よりも環境や外交に関して賢明であると見ている。 その一方では、ハンソンは、「メディアはトランプのような反動分子をアメリカから追放するためには、特に彼のプログレシブ派の将来に対する脅威を考えれば、もはや無党派で公平である余裕がなくなった。」 「アメリカの犯した過去の罪は絶対に許されない。新しい偶像破壊精神にしたがい、過去のアメリカ罪人たちに捧げられた何千もの建物、モニュメント、彫像を破壊し、取り除き、または改名する必要がある」と述べた。 新しいアメリカは、化石燃料の終焉、憲法修正第2条の制限、所得の再分配、アイデンティティ・ポリティクス促進、国境開放、そして無料の大学教育、無料健康管理、妊娠中絶権を政府が提供という旗の下で行進している。 ハンソンは、トランプは、「上記の全てを阻止するため、ノンストップで何処でも闘っている。過去の共和党の大統領はプログレシブ主義の変革を遅らせようとしたが、それを阻止することはできないと諦めていた。 いかに小さなプログレシブな問題にたいしても、ボクシングの激しい叩き合いのような論戦をすることは、トランプにとっては本筋から離れたあるいは取るに足らない事ではない。たとえば、元米国プロフットボールリーグ(NFL)のクォーターバック、コリン・ケーペルニックがNFLのスターの選手たちが試合前の国歌斉唱の時にひざまずくように説得したことを批判したことである。そして巨大な独占的シリコンバレーの企業は特にトランプの攻撃の的である。時々、トランプは彼個人または政策を批判攻撃したハリウッドの元有名人との袋小路ツイッター戦争に参加することなどである。 トランプは、アンティファ(反ファシスト)、大学キャンパスでのポリティカル・コレクトネス(差別的用語の強制的な使用否定)、NATO管理層、過激的プログレシブ・グリーン(気候変動抑制)運動、Planned Parenthood(米国家族計画連盟)、アメリカの大学、そしてとりわけメディア(特にCNN、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ)など様々なことを攻撃の的にしている。 ハンソンは続けて、すべての辛辣な非難と混乱、そしてトランプ確定的な失が必ず.失敗するとの予言にもかかわらず、叩かれて血まみれになったトランプは負けるどころか勝利を勝ち得ている。NATO加盟国はトランプを嫌うかもしれないが、最終的には加盟国の多くが約束した防衛費負担金を支払っている。 振り返ってみると、多くのアメリカ人は、イラン核合意には欠陥があり、パリ気候変動抑制協定はVirtue-Signaling(公的に自己の道徳的正当性を示す)だけ過ぎず、中国が不正貿易の報いを受ける日が遅すぎるがついに来たと認めている。 ロバート・ミューラー特別検査官の捜査は成果がなかったが、それに加えて、ミューラーの奇妙でつじつまの合わない議会証言のため、ますますその価値が減少した。 最も著名なトランプを憎む人達の中でも、マイケル・アベナッティ、ジェームズ・コミー、アンドリュー・マッケイブ、アンソニー・スカラムッチ、アダム・シフ下院議員などは、信頼性を失なったか、もしくはますます重要でない存在となってしまった。 ハンソンは、第45代合衆国大統領は民主党の敵対者を激怒させたので、次期大統領選の民主党候補者たちはこれまでの記憶にないほどの極左に移動するように駆り立てられてしまった。彼らはトランプを嫌悪しているが、トランプはその卑劣な憎しみを利用して、民主党の大統領候補たちが正気でないグリーン・ニュー・ディール、奴隷制賠償、緩和的移民政策、そして、そのほかにも数兆ドル以上の新たな数多くの無料給付を支持することを公開するように煽り立てたと述べた。 ある意味では、左派の民主党大統領候補はトランプを最もよく理解しているかもしれない。トランプが次の選挙に勝つと、トランプの反対運動がプログレシブ・プロジェクトを阻止し、彼らの政治生命は終る。そして民主党は必要な調整を行い、そして、恥ずかしくも政治の中道に向かって流されていくことだろう。

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